ブライトン戦で露呈したアーセナルの弱点


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ライスが代表辞退、3週間の休息へ

今週から代表ウィークに入るサッカー界。どうやらデクラン・ライスがイングランド代表を辞退し、この代表ウィークはクラブに残ることになった模様。

BBCの報道によると、ライスはネーションズリーグに向けたトゥヘル監督のイングランド代表から辞退した5人のうちの一人とのこと。他の4人はリヴラメント、パーマー、メイヌー、ラッシュフォードで、いずれも負傷関連の理由だそうです。代わりにジェームズ・ガーナーとモーガン・ギブス=ホワイトが追加招集されました。

これでライスは、次のリーグ戦となる10月10日のリーズ戦(エミレーツ)まで、丸々3週間の休息を得られることになります。

正直、これは本当に大きいと思います。ライスは今季、アーセナルの全試合に先発していて、ブライトン戦でも90分フル出場。以前サンダーランド戦の振り返りでも「明らかに疲れていた」と書きましたが、あの状態が続いていた状況にありました。

ちなみにブライトン戦の終盤にはイエローカードを受ける場面もあり、VARは暴力行為には当たらないと判断し、アラン・シアラーも「退場ではなく苛立ちの表れ」と表現していましたが、ああいうプレーが出ること自体、心身ともに疲れが溜まっていた証拠のようにも見えます。

ちなみに、ピエロ・インカピエもこの代表ウィークはロンドンに残ることになりました。

football.londonのライアン・テイラー記者によれば、インカピエは100%の状態ではないとのこと。筋肉系の問題を抱えていて、ブライトン戦はベンチ入りしたものの出場なし、その前のイプスウィッチ戦も同じ問題で欠場していました。

代表活動へ赴く選手たちには怪我の心配がありますが、チームの核となるライスが療養に時間を割けたことは非常に重要です。ブライトンに大敗した後、リフレッシュした姿で調子を取り戻したいですね。

(引用:now.arsenal


ブライトン戦で露呈したアーセナルの弱点

開幕から公式戦7連勝、プレミアでは4戦全勝。そこに待っていたのが、アメックスでの0-3という完敗。ショックはショックですが、この負け方には、今後のシーズンを考える上で見逃せないヒントが詰まっていたと思います。複数の分析記事を読み込んだうえで整理してみます。

まずOpta Analystの分析から。ブライトンはアーセナルに対して、容赦なく息苦しいほどのプレスをかけ続け、アーセナルは試合を一度もコントロールできなかった、と書いていました。

ブライトンが奪った「ハイターンオーバー」(相手ゴールから40m以内でのボール奪取)は15回。これは今季のプレミア全体でも2番目に多い数字で、上回っているのは10人のヴィラ相手にブライトン自身が記録した19回だけです。

そしてもう一つ。ブライトンは、このアーセナル相手に決定機を作るのがいかに難しいかを理解していたので、見つけ次第、遠目からでも積極的にシュートを打ってきた。実際に2点をミドルレンジから決めていて、これでアーセナルのエリア外からの失点は今季3点目。リーグ最多となっています。

Optaはこの一戦を「王者を倒すための設計図なのか、それとも世界最高のチームにも起こる自然な『休日』だったのか」と問いかけていました。言いえて妙。

そして、アーセナル専門のアナリスト、Rohan Jivan氏が「ブライトンに負けた理由を3000字で」という記事を書いていて、この記事が興味深い

彼の出発点として、プレミアリーグは今や「消耗戦」になった。5年前なら、強いクラブは格下相手に楽にボールを支配できたが、今は違う。マンツーマンで前から噛みついてくるチームが増え、ボーンマス、サンダーランド、ブライトン、ブレントフォードといった中位クラブが、ビッグクラブに主導権を譲らなくなっている。

アルテタも試合後、「フットボール、特にプレミアリーグで達成しなければならない基本的なことがあるが、我々はそれから程遠かった。最初のデュエルに勝てず、セカンドボールを拾えなかった。ボールを奪い返しても、自陣で技術的なミスを重ね、マンツーマンの状況を抜け出すために必要なプレーの原則を一つも守れなかった」と、コメント。

そしてJivan氏が引用したデータによれば、アーセナルは自陣の危険なエリアで、なんと41回もボールを失っていたそうな。

Jivan氏が「最も腹立たしかった」と書いていたのが、アルテタの言う「プレーの原則」の部分。

彼はアーセナルのドキュメンタリー『All or Nothing』の一場面を引き合いに出しています。アルテタがウルヴス戦を前に、サイドに追い込んだ相手選手が横のパスを通したら罰金£5000だ、と選手たちに伝えていたシーン。つまりプレスをかける側は、ボールをサイドに閉じ込めて逆サイドへの出口を塞ぎたい。逆に言えば、プレスを受ける側は、その「プレスの勢いに逆らう」方向へボールを動かさないといけない。

ブライトン戦のアーセナルは、それができていなかった。ブライトンが追い込みたいエリアに、何度も自らボールを運んでしまったという分析をしています。記事内でどのシーンが該当するのかも指摘していました。

Jivan氏は、ブルーノ・ギマランイスを「主な責任者」として名指ししていました。プレッシャーがほとんどない状況での不用意なパスミス、降りてボールを受ける時の受け身な姿勢、そして守備時に2対1で数的不利なのに無謀に飛び出してしまう癖。ブライトンの先制点の場面でも、ブルーノが不必要に前へ出たことでグロスがフリーになっていたとも。

「スピード不足」論への反論

最後に、試合後によく聞かれた「前線にスピードがないから負けた」という議論についても、Jivan氏は明確に反論しています。

確かに、相手が高い位置でプレスをかけてくれば、最終ラインの裏には広大なスペースができる。理屈の上では、速いアタッカーがいればそこを突ける。でも、それが負けた理由か? と彼は問います。自陣で41回もボールを失い、セカンドボールもほとんど拾えなかった。それこそが根本的な問題で、そんな状況では攻撃を持続させること自体ができないと。

しかも昨季、アーセナルはアメックスでマルティネリを左ウイングで先発させましたが、ブライトンのアプローチは変わらなかった。マンチェスター・シティも過去2シーズン、ハーランドを先発させた上でブライトンに敗れている。

これ、僕はかなり納得しました。「左ウイングに速い選手がいないから」という話は分かりやすいですが、問題の本質はそこじゃない。ビルドアップの原則が守れなかったこと、そして球際で負けたこと。そっちの方がよっぽど深刻だと。

もちろん、これは1試合の話です。Optaも「週ごとの即断的な反応」というコラムの中で書いている通り、この結論が数週間後にはただの早とちりだったと分かるかもしれない。昨季だって、サンダーランドのマンツーマンのプレスを乗り越えて勝っているわけですから。

ただ、「マンツーマンで前から噛みついてくる相手」がアーセナルにとって最も厄介だという構図は、今後もついて回るはずです。そしてプレミアには、そういうチームがどんどん増えている。

幸い、ここから3週間の代表ウィークがあります。ライスもインカピエも休める。アルテタにとっては、この課題を整理し直す絶好の時間です。王者がこの敗戦をどう糧にするのか。リーズ戦でどんな修正を見せてくれるのか楽しみに待ちたいと思います。

(引用:Opta Analyst / RoArsenal(Rohan Jivan)


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