ティムルイス退団に関して裏側で起きていたこと
先日「Arsenal Official」からアナウンスされたように、新たにリチャード・ガーリック氏がCEOに就任したことで、クラブから去ったティム・ルイス。
シーズンがスタートしたばかりでの人事異動ということもあり、大満足の移籍市場を終えた後だっただけにアーセナル界隈のみならず、少し驚きの展開だったのだが、昨日「The Athletic」が舞台裏を報告。
同メディアによれば、今回の人事がなされる前提の話として、ティム・ルイス氏は現在実質的にクラブを統治しているジョシュ・クロエンケ氏の父親であるスタン・クロエンケと関係の深い人物で、20年近くスタン・クロエンケ氏の信頼できるアドバイザーとして近くにいた人物だそう。
そして、今回の人事がなされた背景として、今後スタン・クロエンケ氏の息子であるジョシュ・クロエンケ氏の影響力が増していくためだと理解されています。スタン・クロエンケ氏はここ数年ジョシュ・クロエンケとティム・ルイスが共に働いていくことを願っていたようで、両者はそんなスタン氏の思いを汲んで数年間働いたのだとか。共に働いていた期間はもちろん緊張や軋轢はあったものの、両者ともクラブの利益を最優先に考えていたことも説明されています。
要するに、スタン氏が息子のジョシュに会社を移していくにあたって、関係の深いティム・ルイス氏と修行させていたみたいな?超日本的な考え(笑)
ちなみにティム・ルイス氏は長年のアーセナルファンで、2006〜2018年にかけてクロエンケ氏によるアーセナル買収の分割買取に助言を行っていたそう。そのため、ティム・ルイスはアーセナルで役職につくもっと前からクラブの舞台裏で手綱を引いてきた人物だったのだとか。
そういった経緯からスタン・クロエンケ氏からの信頼を掴んでおり、資金調達やクラブ幹部が年次総会へ望む準備などを手伝っていたようです。そして、新型コロナウイルスでクラブが財政難に陥った際にクロエンケ親子からティム・ルイス氏にクラブへの直接的な関与を持ちかけられ、アーセナルHD、アーセナルフットボールクラブの社外取締役に就任したという。
そんなこんなでアーセナルで影響力を持つようになったティム・ルイスは早速コロナによって財政難になったクラブを助けるべく、取締役に就任して1週間でKSEからの直接融資でクラブのスタジアム関連の借金を借り換えし、クラブのキャッシュフローを劇的に改善させたそう。
そして、その後はラウル・サンレヒの退任を主導した後、クラブの再構築に向けた人事や取り組みに従事し、その結果アーセナルが今のようにヨーロッパで影響力を持つクラブまで成長したようです。
また、余談として、ティム・ルイス氏は今夏にストライカーを獲得する決意や、スティーブ・パリッシュ(パレス会長)と良い関係を築いていることでエゼ獲得に大きく関与しているなど、大型補強を達成できた中心人物の1人だった模様。
ただし、ティム・ルイス氏のぶっきらぼうな態度はクラブ内外から批評があったようで、時には彼を傲慢、攻撃的だと揶揄されることもあったのだとか。もちろん、仕事ぶりからリスペクトされていたものの、誰からも好かれていたわけではないことも指摘されています。
その他、ティム・ルイス氏は立法の分野でアーセナルの発言力を強めてくれたようで、国家権力によるオーナーシップや、それに関連する移籍取引などに厳しい意見を持っていたため、PLの会合では率直な意見をぶつけていたのだとか。その結果、権力抗争の中でティム・ルイスの声は良くも悪くも響いていたようです。
そのため、一部のクラブからは厄介者だと思われていたが、また一部のクラブからは正義を重んじるリーダーだと認識されていたそう。ただし、当初はクラブの利益のために動いていたと思われていた言動が、徐々に個人的な闘争ではないか?という見方もあったようで、度を越していると感じているものも少なくなかったという。
その結果、クロエンケグループの典型的なビジネススタイルである慎重さ、外交術、同僚との円滑な関係を重視している部分に反している側面が大きくなったことで、クラブとしてアプローチの転換を行ったのではないかとのこと。
ただ、ティム・ルイス氏はアーセナルでの役職の期間中、ボーナスを一度も受け取らなかったようで、アーセナルでの仕事にコミットしていたことも報告されています。
要するに超有能だけど、それ故に摩擦が起きる部分が多かったと。そういった話の流れのようですね。
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